近年人里近くにもクマや猪、サルが出たというニュースが東京でも報じられるようになった。これまで野生動物の世界と人間界のバッファーとして機能していた里山の管理がなされず、動物たちが気軽に人里に出てくるルートができてしまったと同時に、人里には色々旨いものがあると動物たちが知ってしまったことが原因だと言われている。全国で農産物への被害総額は減少傾向にあるものの年間150億円を超えており、和気町でも年間2600頭の猪や鹿が獲られているにも関わらず、農作物への被害は後を絶たない。 そんな壮大な状況とは別に、消費するものはなるべくみじかで生産するという哲学の元、狩猟の免許を取得し、昨年来試みてきたのだが、昨年は文字通り鳴かず飛ばず。今年は地元に良い師匠を見つけ獣道を見る目を教わりながら、くくり罠をかけてきた。猟期は11月15日から始まっているのだが、師匠の都合で12月1日に罠を設置。それから毎日のようにかけた罠を見回り、肩を落としながら山を降りる日が続いたある日。